コーヒーの生産国ってどこが1番多いの?
生産国のコーヒーの違いや特徴も知りたい!
こういった疑問や要望にお答えしていきます。
- コーヒーの生産国ランキング
- コーヒーの生産国ランキング一覧
- コーヒー 豆の輸出が盛んな国
日本安全食料料理協会(JSFCA)認定のコーヒーソムリエ、げんた(@topcoffeelab)が監修。
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コーヒーを愛し続けて約10年。現在はコーヒー専門家として活動し、様々な媒体・メディアにご紹介いただいています。独自ブランドのコーヒー豆を「ラボカフェ」で販売中。
それでは早速見ていきましょう。
コーヒー生産国は世界で60ヶ国以上もある
日本でも世界でも毎日のように消費されているコーヒーですが、その産地について知っていますか?
有名なところでは、ブラジル産やコロンビア産などがあります。
南米の国を思いうかべる方も多いかと思います。
そんなコーヒーの生産国は世界でなんと60ヶ国以上!
温暖な気候・適度な降雨がコーヒーの栽培条件です。
それらのコンディションが整っている赤道付近の国々が世界のコーヒー豆の生産を担っています。
そしてコーヒー豆は毎年世界中で大規模な売買が行われています。
統計によればその量は年間おおよそ「9億kg」もの売買があると言われています。
数字が大きすぎてイメージできませんね…
そこで今回はその生産国について2021年現在の最新データを参考に、世界のトップ10生産国を順番に1位〜10位のランキング形式でみていきましょう。
それぞれのコーヒー豆の特徴はもちろん、アラビカ種とロブスタ種の割合についても数値とともに紹介していきます。
※当記事のソースは「国際コーヒー機関」と「Index Mundi」に基づいています。
コーヒーの生産国ランキング第1位. 「ブラジル」
コーヒーの生産国ランキング第1位は「ブラジル」。
3,558,000tを生産しています。
割合としてはアラビカが69%、ロブスタが31%です。
ブラジルは世界で1番の生産大国です。
そのトータル量は世界中の1/3でダントツの生産量1位を誇っています。
酸味・苦味のバランスが取れているクセのない味が特徴です。
おもにブレンド向きのコーヒー豆が多種多様に栽培されています。
生産エリア
アラビカ種はブラジル東側、北はフォルタレザから南はウルグアイとの国境までです。
ロブスタ種はロンドニアからボリビアとの国境にかけて生産されています。
より詳しく知りたい方は「ブラジルコーヒーの特徴とは?豆の種類から美味しい飲み方まで解説」の記事をチェック!
コーヒーの生産国ランキング第2位. 「ベトナム」
コーヒーの生産国ランキング第2位は「ベトナム」。
1,830,000t生産しています。
割合としてはアラビカ5%、ロブスタ95%です。
アジアでの1位はベトナム。世界の17%です。
日本のコーヒーはおもにアラビカ種がメインなので、ロブスタ種メインのベトナム産はどちらかというと馴染みがない種かもしれません。
苦味・渋みがあり香ばしく感じるところが特徴です。
ベトナムコーヒーで有名
「ベトナムコーヒー」を知っていますか?
ベトナムではドリップさせたコーヒーを練乳の入ったカップに直接落として混ぜて飲みます。
コーヒーの苦み+練乳の甘味でほかにはない美味しさです。
一度は試してみる価値ありです。
生産エリア
アラビカ種は北部、ロブスタ種は南部、国内全土で生産されています。
ベトナムは国内全土でコーヒー生産が盛んなんだね!
より詳しく知りたい方は「ベトナムコーヒーの特徴とは?生産量から美味しい淹れ方まで紹介」の記事をチェック!
コーヒーの生産国ランキング第3位. 「コロンビア」
コーヒーの生産国ランキング第3位は「コロンビア」。
858,000t生産しています。
割合はアラビカ100%です。
3位はコロンビア、世界の8%をしめています。
缶コーヒーでも知られている「エメラルドマウンテン」。
こちらはコロンビア産の高級豆が使われています。
ランキングでは3位ですが、ハイクオリティーなアラビカの生産国として世界で2番目です。
生産エリア
主に国の西側で、北はベネズエラとの国境から南はエクアドルの国境にかけて生産されています。
かなり大きな生産エリアと言えるでしょう。
より詳しく知りたい方は「コロンビアコーヒーの特徴とは?豆の品種から美味しい飲み方まで解説」の記事をチェック!
コーヒーの生産国ランキング第4位. 「インドネシア」
コーヒーの生産国ランキング第4位は「インドネシア」。
642,000t生産しています。
割合はアラビカ9%、ロブスタ91%です。
4位はインドネシア。世界の6%をしめています。
アジアで2位の生産量を誇り、スマトラ島や、スラウェシ島などの地名を聞いたことがあるかもしれません。
スパイシーな香りが鼻にくる特徴的なコーヒー豆です。
生産エリア
アラビカ種はニューギニアを中心に、ロブスタ種はボルネオセントラルを中心に、国内全土で生産されています。
コーヒーの生産国ランキング第5位. 「エチオピア」
コーヒーの生産国ランキング第5位は「エチオピア」。
441,000t生産しています。
割合はアラビカ100%です。
アフリカの生産国のなかでは1位。世界の4%をしめています。
この産地のコーヒーは「モカ」と呼ばれます。
この由来は輸出に使われていた港の名前からつけられたそうです。
フルーティー・芳醇な香りが口に広がる特徴的なコーヒー豆です。
生産エリア
主にエチオピアの西側と首都アディスアババの東側でも少し生産されています。
エチオピアはブラジルと比べて生産性は劣りますが、そのフルーティー・芳醇な香りで多くのコーヒー好きを虜にしています。
より詳しく知りたい方は「エチオピアコーヒーの特徴とは?豆の種類から産地まで幅広く解説」の記事をチェック!
コーヒーの生産国ランキング第6位. 「ホンジュラス」
コーヒーの生産国ランキング第6位は「ホンジュラス」。
390,000t生産しています。
割合はアラビカ100%です。
セントラルアメリカの生産国のなかで1位のホンジュラス。世界の3.6%をしめています。
日本への輸出量が多いため実はどこかで試しすみかもしれませんね。
柔らかい酸味・フルーティーさが特徴的なコーヒー豆です。
生産エリア
ホンジュラスの西側を中心に、エルサルバドルとの国境から首都のテグチガラパ周辺で生産されています。
より詳しく知りたい方は「【最新】ホンジュラスコーヒーの特徴とは?生産地からおすすめまで紹介」の記事をチェック!
コーヒーの生産国ランキング第7位. 「インド」
コーヒーの生産国ランキング第7位は「インド」。
329,100t生産しています。
割合はアラビカ27%、ロブスタ73%です。
生産規模も大きく、アジアの生産国の中で有名なコーヒー大国。世界の3%をしめています。
「モンスーンコーヒー」とはインドのコーヒーのことであり、かつてインドからヨーロッパまでコーヒー豆を運ぶ長旅のあいだにモンスーンの影響うけて豆の色が黄金色に変わってしまったというお話に由来しています。
そのモンスーン製法が受けつがれて、現在もコーヒー豆の生産にあっていることで知られています。
生産エリア
インドの南部全土で生産されています。
赤道に近いため、よりコーヒーの栽培に適した南部が生産地として有力です。
より詳しく知りたい方は「【決定版】インドのコーヒーの特徴とは?味わいからおすすめまで紹介」の記事をチェック!
コーヒーの生産国ランキング第8位. 「メキシコ」
コーヒーの生産国ランキング第8位は「メキシコ」。
273,000t生産しています。
割合はアラビカ96%、ロブスタ4%です。
メキシコはただ一つの北米の国、25位までみてもここだけです。世界の2.5%をしめています。
爽やかな香り・酸味をもっていて苦味が少ないのが特徴です。
最近は日本にもおおく入ってきているようなのでどこかで試してみる機会はあるのではないでしょうか。
生産エリア
メキシコの南部で生産されています。
パシフィック海岸にそって南はグアテマラとの国境まで生産されています。
コーヒーの生産国ランキング第9位. 「ペルー」
コーヒーの生産国ランキング第9位は「ペルー」。
270,000t生産しています。
割合はアラビカ100%です。
9位はペルー。世界の2.4%をしめています。
南米の中ではブラジルとコロンビアに次ぐ第3位。
マイルドな酸味・濃厚なコクが特徴です。
生産エリア
北はエクアドルとの国境から南はボリビアとの国境まで、国内全土で生産されています。
ペルーは高地だから、コーヒーの栽培にも適した環境なんだね!
コーヒーの生産国ランキング第10位. 「ウガンダ」
コーヒーの生産国ランキング第10位は「ウガンダ」。
255,000t生産しています。
割合はアラビカ18%、ロブスタ82%です。
10位はウガンダ。世界の2.4%をしめています。
アフリカの国ではエチオピアに次ぐ第2位。
一般的に低地で栽培されるロブスタ種を高地で栽培していることで知られています。
生産エリア
おもに南部で、ケニア・ルワンダ・コンゴとの国境にかけて生産されています。
その他にも、ランキングに載らなかったたくさんのコーヒー生産国があります。
- 「グアテマラ」は11位で、216,000t 世界の2%
- 「コスタリカ」は16位で、82,500t 世界の0.8%
- 「ケニア」は21位で、39,000t 世界の0.4%
日本でも海外の商品をより手軽に手に入れることができるようになっているので、どこか機会があれば色々な国のコーヒー豆を飲み比べてみるのもいいのではないでしょうか?
また、ベトナムコーヒーのように練乳と混ぜて飲んだり、その国独特の飲み方を試して見るのも面白いですよね。
より詳しく知りたい方は「【決定版】ウガンダ産コーヒーの特徴とは?栽培方法からおすすめまで紹介」の記事をチェック!
コーヒーの生産国ランキング一覧
ここではコーヒーの生産国ランキングを一覧形式で紹介していきます。
ランキング | 国名 | 生産量 |
---|---|---|
第1位 | ブラジル | 3,558,000t |
第2位 | ベトナム | 1,830,000t |
第3位 | コロンビア | 858,000t |
第4位 | インドネシア | 642,000t |
第5位 | エチオピア | 441,000t |
第6位 | ホンジュラス | 390,000t |
第7位 | インド | 329,100t |
第8位 | メキシコ | 273,000t |
第9位 | ペルー | 270,000t |
第10位 | ウガンダ | 255,000t |
是非この表を参考にしてください。
コーヒー豆の輸出が盛んな国とは?生産国と比例するのか
ランキングからもご想像の通り、コーヒー豆の輸出がもっとも盛んな国は、生産量第1位の「ブラジル」です!
ブラジルは150年以上も栽培をつづけている歴史があります。
もう他の国に抜かれることはないのではないでしょうか。
生産・輸出のみでなくその国内消費量も高いため、文句なしの世界最大のコーヒーの生産大国ですね。
ブラジルでコーヒーの木がはじまったのはリオデジャネイロだそうです。
それから全国に広がり、1850年頃に世界第1位の生産国となりました。
バランスの良い酸味・苦味が特徴
ブラジルの豆はバランスの良い酸味・苦味でたくさんの人に愛されていて、ブレンドのベースに使われることも多いのが特徴です。
焙煎士やバリスタが味を左右することもできますが、コーヒー豆が持ったその風味は、品種の違いと育った土地の違いなどの条件によってそれぞれの個性があるものです。
国・場所によるコーヒー豆の味の違いを考え出したらどっぷりはまってしまいますよ。
生産国を参考にしながらそれぞれのコーヒーを飲み比べよう!
いかがでしたでしょうか?
コーヒーの生産国ランキングを紹介しつつ、それぞれの特徴を徹底比較しました!
コーヒーの生産が多い順にランキング形式でお伝えしましたが、やはり生産が多いのはブラジルです。
バランスの良い酸味・苦味が特徴で、筆者自身も好きな種類の1つです。
生産国を参考にしながらそれぞれのコーヒーを飲み比べてみて、自分の好きな種類の豆を見つけてみましょう。
そうすればきっとよりコーヒーの醍醐味が分かるはずです!
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